韓国パワーの威力、脅威!!日本でメジャー2戦2勝の21歳、チョン・インジ(韓)、女子ツアー最終戦にも再来日か?!

圧倒的な強さで4ホールのプレーオフを制したチョン・インジ(日本女子OP=石川・片山津GC)提供:JGA
圧倒的な強さで4ホールのプレーオフを制したチョン・インジ(日本女子OP=石川・片山津GC)提供:JGA

韓国勢、強し!!秋の陣真っただ中の国内ゴルフツアー。女子の″日本一”を決める日本女子オープン(石川・片山津GC白山コース10月1~4日)は、チョン・インジ(田仁智)が菊地絵理香(27)、イ・ミヒャン(李美香=22、韓国)との3人プレーオフを制し、5月のワールドレディスサロンパス杯に続き日本ツアー2戦2勝。賞金2800万円を獲得して今季日本でのメジャー2試合で計5200万円を稼ぎ出すメジャーハンターぶりを発揮しました。21歳55日でのメジャー2勝は、宮里藍を抜き史上最年少。一方、男子もトップ杯東海クラシック(愛知・三好CC西コース)で、首位と2打差で出た金亨成(キム・ヒョンソン=35)が片山晋呉をプレーオフで下し日本ツアー通算4勝目。優勝賞金2200万円をゲット。男女とも韓国パワーの炸裂で日本勢はタジタジのウイークでした。特に女子ツアーは、今季29戦で11勝を韓国勢がかっさらう脅威をみせています。

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プレーオフ4ホールの激闘で力尽きた菊地絵理香(日本女子OP=石川・片山津GC)提供:JGA
プレーオフ4ホールの激闘で力尽きた菊地絵理香(日本女子OP=石川・片山津GC)提供:JGA

女子ゴルフの今季″日本一決戦” 。通算2アンダーで並んだ3人の死闘は、秋の薄暮のなか、4ホールにおよびました。3ホール目でボギーとしたイ・ミヒャンが脱落。2人の対決となった4ホール目。寒さも加わってきた厳しい戦い。チョン・インジが2.5㍍のパーパットをショートしボギーとしましたが、菊地の2㍍強のボギーパットが左へそれて入らず、インジが勝利をつかみました。
21歳のインジはまだ韓国・高麗大の3年生。12年にプロ転向。175㌢と恵まれた体躯から女子とは思えぬ″大きな球”を打っていく安定感のある大型プレーヤーです。初来日した今年5月のワールドレディスサロンパス杯のメジャーで優勝。7月には米ツアーのメジャー、全米女子オープンに初挑戦していきなりビッグタイトルを獲得した非凡な才能をみせています。韓国ツアーでも今季4勝して目下賞金トップ。世界ランキングは10位にいる世界レベルのトップ級にのしてきました。国内での最終戦(メジャー)のツアー選手権リコー杯(宮崎・宮崎CC)への出場資格も獲得。「前向きにスケジュールを調整したい」(インジ)といっているので、11月にはまたこの″恐怖のハスラー”が、日本ツアーを襲って?きそうです。

★日本で2戦2勝。旋風を巻き起こしているチョン・インジ(韓)の優勝コメントです。

「プレーオフの最後は寒くなってきて大変でしたが、プレーオフを楽しみました。3日間ボギーだった難しい18番を使ってのプレーオフでしたが、距離もあってなかなか2オンしないので、いいところに置いてアプローチでパーセーブしていく計算でした。そのためにもプレーオフでは8番アイアンを抜いて、ロフト19度のユーテリティを入れました、特に4ホール目はしっかり合っていいショットでした(2打目でグリーン奥のエッジへ)。残りは190ヤードでした。菊地(絵理香)さんは、いいショットを打つし、マナーもいい。すばらしい選手でした。日本は来るたびに楽しいので、この大会も前から出たいと思っていました。初優勝が韓国オープンだったし、今年全米オープンでも勝てたので、また別の国のナショナルオープンにも出たかった。優勝できて感慨深いです。次のメジャー、リコーカップ(国内最終戦)は、優勝することよりプレーすることが楽しみなので、前向きに日程を調整します。日本の納豆の味が韓国とは違っておいしいので、こちらにきたら毎日食べてます」

17番までトップタイで、メジャーでのプロ初Vに迫った19歳・柏原明日架。17番の池ポチャで夢が消えた(日本女子OP=石川・片山津GC)提供:JGA
17番までトップタイで、メジャーでのプロ初Vに迫った19歳・柏原明日架。17番の池ポチャで夢が消えた(日本女子OP=石川・片山津GC)提供:JGA

日本勢も最後までインジに食い下がった菊地絵理香、本戦の17番まで首位タイで走っていた19歳の柏原明日架(プロ2年目、未勝利)や香妻琴乃ら若い力が精いっぱいの抵抗はみせましたが、最後は柏原や香妻が17番(パー3)で池ポチャ。菊地も本戦18番で3㍍強のパーパットを入れれば優勝だったのに、これを決められずにプレーオフへ。結果は、3年続けて本大会での優勝を争いながらタイトルを逃がしました。その点インジは、本戦での終盤はグリーンを外すなど苦しい場面もありましたが、巧みな寄せとしぶといパッティングでパーセーブを続け、勝負どころではバーディーを決める精度の高いゴルフで76ホールの激闘をものにしました。

日本勢はこういうレベルの争いになると、どうしても後手に回ってしまいます。1年前のこの大会でテレサー・ルー(台湾)が勝ってから、国内メジャータイトルは5戦連続で海外勢にさらわれています。ワースト記録の更新です。今季国内ツアーは29戦を消化して11勝が韓国勢。テレサ・ルーの4勝を加えますと海外勢で15勝を奪われています。
日本勢には深刻な事態といってもいいでしょう。国内賞金ランキングも、ともに4勝のイ・ボミ(韓国)が1位独走。2位にはテレサ・ルー(台湾)でこの2人が1億円超。今回プレーオフ負けの菊地絵理香が3位に食い下がっていますが、トップとは8000万円超の水をあけられています。ベストテンにはこのほか申ジエや李知姫、アン・ソンジュの韓国勢がさらに控えていて、日本勢は風前の灯です。「日本勢の地力はついてきていて、実力は僅差」(小林浩美会長)とはいえ、ビッグゲームの残る秋の陣での腹を据えた巻き返しを期待したいところです。