『V-iQの藍ちゃん』が、ドライバーを変えた! ツアーステージ『新生X-ドライブ プロトタイプ』で飛距離が10ヤード伸びた!

青木功(中央)の紫綬褒章受章パーティーで石川遼(左端)と二人で花束を贈呈した宮里藍(右端)。23歳になりすっかり大人っぽくなって米ツアー初Vを目指す(昨年12月東京・帝国ホテル)

 宮里藍(23)が豪州でのANZレディースマスターズ(欧州女子ツアー)で今季の初プレーを披露、12位とまずまずの結果を出してシーズンへの手ごたえを感じさせました。今週12日からはいよいよ米女子ツアーがハワイ・タートルベイリゾート、パーマーコースで開幕します。その前哨戦ともいえるANZでしたが、今年で4年目を迎える米ツアーで宮里藍の初優勝成るか?に注目が集まります。プロ転向以来愛用してきたドライバー、ブリヂストン・ツアーステージ「V-iQ」を、今シーズンから同社の「新生X-ドライブ・プロトタイプ」に変えて心機一転の勝負をかけます。

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 豪州・ロイヤルパインズリゾートでのANZレディースは4日間大会。宮里は4日間ともアンダーパーのゴルフをしました。コースは観光ビーチで名高いゴールドコーストの海岸に近いフラットな地形。池を配した設計ですが、海風は厄介なものの特別難しいレイアウトでもありません。優勝したキャサリン・ハル(豪=26)は16アンダーを出してのVでした。宮里は強風に見舞われた初日、71で4打差30位で発進。2日目70で20位、3日目も70で9位と毎日順位を上げて優勝戦線に食い下がりました。3日目には終盤14番から4連続バーディーをマークするなどの濃い内容で最終日への期待が高まりました。その最終日、5バーディーを奪いましたが3つのボギー。ビッグスコアを出すまでには至らず、2アンダーの70。順位は9位から12位に落ちたのは残念でした。惜しいパットをいくつか外していましたが、やはり海外の試合になると最終日は大きなチャージがないと上位に食い込むのは難しいものです。

 4日間で19個のバーディーをとったのは評価できますが、ボギーが10個、ダブルボギーが1個とマイナス面も多かったのが課題でしょう。「最終日もそうですが、バーディーはとれるのにそのあとボギーがきてしまう。乗れそうで乗れなかった。ストレスでした。でも、うまくかみ合わなくてもアンダーパーで上がれているのがいいです。最初の試合としては去年に比べると全然内容がいいから、今年は優勝を狙っていけるいいスタートがきれました」と宮里藍のコメントです。

 このオフは年末年始を沖縄の実家で過ごし、1月5日に米国・アリゾナに入って約2週間トレーニングを積みました。下半身の強化とパットをふくむショートゲームに磨きをかけたそうです。一昨年あたりから不調のどん底に落ちていた宮里ですが、昨年後半からはようやくゆっくりしたバックスイングから打ちにいける本来の自分のリズムを取り返してきました。スイングの微調整もできたようです。

 愛用してきたブリヂストンのギアを換えたのも今年の藍ちゃんの大きなみどころの一つです。宮里藍といえばブリヂストン「V-iQ」― といえるほど知れ渡っていました。
ところが今年は、同じブリヂストンですがツアーステージ「新生X-ドライブ」のプロトタイプに取り換えました。プロ転向した04年以来、5年間愛用してきた「V-iQ」からの初チェンジは、ちょっとびっくりさせられました。
 「V-iQ」がアマチュアをターゲットにしたヒット商品だったのに対して「X-ドライブ」はプロ、上級者向けのギアです。藍ちゃんの今回にチェンジは、それなりに心に秘めたものがあるのでしょう。打ちこなせれば飛距離、方向性ともに高性能を発揮する上級ドライバーがXシリーズです。

★宮里藍の「新生X-ドライブ」プロトタイプのスペック
シャフト:ツアーデザインプロトタイプ。
ロフト:9.5度。
硬さ:S。
長さ:45.75インチ。
バランス:D0
ボールはツアーステージ「新生X-01R+」
 ギア変更について宮里藍は「今シーズンからドライバーを変えました。X-01R+のボールとのマッチングもよくて10ヤード距離が伸びています。米国で戦う上で大きな味方になります。充実したオフも過ごせたので今ジーズンはとても楽しみ」といっています。

今年の米女子ツアーには宮里藍、上田桃子のほかに大山志保、宮里美香が新たに加わって日本勢は4人となります。刺激を受けた藍ちゃんが、ニュードライバーを引っ提げてどんなゴルフをみせるでしょうか。12日からの本格シーズンが楽しみです。