ポイントランキング上位36人が出場できる米シニア・プレーオフシリーズ(全3試合)に挑戦。強行日程をいとわず渡米していた藤田寛之(55)は通算イーブンパーの26位で今季の全日程を終えました。最終戦は米フェニックスでの「チャールズ・シュワブカップ選手権」(パー71)。賞金総額300万ドル(約4億5000万円)、優勝賞金52万8000ドル(約8000万円)。ポイントランキングトップの年間王者には100万ドル(約1億5000万円)のボーナスが与えられるビッグ大会でした。
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今季、藤田の米シニアは6試合に出場。ポイントランク33位でシーズンを終わっていました。6月の「全米シニアオープン」プレーオフで敗退した単独2位が光っています。この試合だけで43万2000ドル(約6955万2000円)を稼ぎ出しました。2度のトップ3を記録するなど、長期滞在ではないスポット参戦でプレーオフシリーズ出場権をとり、第2戦では3位に入る善戦。これによって来シーズンはフルシード権を獲得する快挙でした。11月始め日本でのシニアツアー(コスモヘルスカップ)をこなし、強行日程をおして再渡米、プレーオフシリーズ最終戦にエントリーしたのも分かります。
その最終戦は、最終日(11月10日)22位から出て上位を狙いましたが、2バーディー、3ボギーの「72」どまりで26位。順位を大きく上げることはできませんでした。最終戦を制したのは、通算18アンダーで今季初優勝の67歳ベルンハルト・ランガー(ドイツ)。自身の持つ米シニアツアー最多勝利数を「47勝」とした“怪物”です。
ポイントで争う年間タイトルは、大会を2位で終えた53歳スティーブン・アルカ―(ニュージーランド)が獲得。100万ドル(約1億5000万円)のボーナスを手にしました。
来季は米国を主戦場にして戦う藤田寛之。テキサス(予定)に拠点を置き、米シニアに本格挑戦します。来シーズンの米シニアツアー(チャンピオンズツアー)は1月16日、ハワイ・ファラライGCで始まる「三菱電機選手権」。11月まで28位試合が行われます。日本のレギュラーツアー18勝。43歳でレギュラー賞金王。シニアツアー3勝。来年6月16日には56歳になるシニアの星が、シニアの最高峰米ツアーでどんな戦績を残すでしょうか。これまで日本人では青木功が通算9勝。井戸木鴻樹が2013年にスポット参戦した「全米プロシニア」でメジャー優勝を果たしています。
(了)