
国内男子ツアー今季2戦目、話題の「前澤杯」(千葉、MZ・CC 4・24ー27)の賞金総額などの試合要綱が大揺れで、注目を集めています。
、当初は「最大4億円」としていた賞金総額が、大会1週間に迫ってから2億円に減額。それに併せて優勝賞金も8000万円のふれ込みから4000万円へ半額ダウンが決まりました。この大会は日本ゴルフツアー機構(JGTO)と衣類通販大手でZOZOの創業者前澤友作氏(49)が共催。大会資金は、前澤氏の発案で大会直前10日間にプロアマ戦を行い、一組100万円の参加権が必要とし、一緒にプレーしたいプロにはオークション入札方式で指名を決定。この資金を直後の本戦の賞金等にあて、国内最高クラスのトーナメントを目指しました。しかし、フタをあけてみると、一部著名選手へのオークションは活況をみせたものの、全体的には想定を下回る販売・売上げに終始。ここへきて賞金等の変更やむなしとなったものです。さらに石川遼ら一部有名選手への疲労度の問題など、この新企画、課題は尽きないようです。
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JGTOが各報道機関に流した“お知らせ”は次ぎのようなものです。
2025年ジャパンゴルフツアートーナメント
《前澤杯 MAEZAWA CUP」賞金総額決定》
本大会の賞金総額は、プロアマ戦の売上げに準ずるものとお伝えしてきましたが、次のような結果となりましたのでご報告致します。
★プロアマ戦売上は3.3億円。
著名選手を中心に一部のオークションは活況を呈す一方、全体的には想定を下回る販売数及び売上額となりました。よって、本大会の賞金総額は2億円(優勝賞金は4000万円)といたします。残りの1,3億円は大会運営費に充当させていただきます。
(一般社団法人日本ゴルフツアー機構 広報部)
この大会はプロアマ戦の参加費を1組100万円で一般販売するなど、前例のない試みを採用していました。一緒に回りたいプロへの希望者が多ければ、オークション形式で指名し最高額を提示したアマチュアに同組プレーが決まりました。この方式が発表されると、その直後には石川遼に希望者が殺到し即決価格で500万円で落札されたといううわさも流れました。しかし、いまの国内男子の有名選手は海外に出ているケースが多く、国内では高額のギャラを払ってまで一緒にラウンドしたいというプロはそう多くはいないのが現状です。事実、JGTOでは「一部のオークションでは活況をみせましたが、全体的には想定を下回る売上額」と希望者の伸び悩みで賞金総額への資金も計画よりも半減したことを認めています。ただ低調とはいえ、プロアマ戦の売り上げは3億3000万円だったこも発表されました。

全体的にはいささか寂しい思いですが、その反動として石川遼ら少数の人気選手にはファンが殺到すれば当該選手の負担は大きくなるはずです。
当初、プロアマ戦は4月10日から本戦前日まで10日間を行い、本戦(4日間)がそれに続くというこれまで例をみない“2週間開催”と持ち上げられましたが、JGTOから“想定を下回る販売数・売上額”と発表され、盛り上がりに欠ける大会になりそうです。それにしても石川遼らは毎日アマチュアと18ホールをプレーして、続けて本戦4日間を戦うのですから“ご苦労さん”といいたいところです。新企画によっていまの男子ツアーの不人気を知らされたのも皮肉でした。