高3・荒木優奈(18)、個人・団体で“2冠”「トヨタジュニアW杯」。 輝く!馬場咲希、飯島早織、荒木優奈 女子ジュニアゴルフ18歳トリオ

「トヨタジュニアW杯」を制した日本女子トリオ。左から馬場咲希、荒木優奈、飯島早織(愛知・中京GC)=大会提供=

18歳の女子高生が“日本一”になった「日本女子アマ選手権」に続き、2週連続のビッグゲーム、世界のトップジュニアゴルファーが参戦する「トヨタジュニアゴルフ・ワールドカップ」が愛知・中京GCで開催(6.20~23)されました。大会は男女とも団体・個人で4日間完全優勝した日本勢の威力に圧倒されましたが、注目の女子ではアンダーパーを通した荒木優奈(18 宮崎・日章学園高3年)が通算15アンダーで個人・団体のダブルタイトル。馬場咲希(18)は通算12アンダーで5位。今年の「日本女子マ」覇者の飯島早織(18)は通算8アンダー9位でした。男子の個人優勝は佐藤快斗(埼玉・栄高3年)が通算15アンダーで頂点に立ち、男子ゴルフも負けていないところをみせました。
この大会は世界トップジュニアゴルファー、男子12ヵ国、女子8ヵ国が参戦した国別対抗世界選手権。各日男子上位3選手、女子上位2選手の合計で争い、並行して個人戦でも“世界一”を競うジュニアゴルフの世界祭典でした。
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個人・団体とも完全優勝の日本・荒木優奈(宮崎・日章学園高3年)。

29回大会を迎えたビッグイベント。日本勢は男子が、6大会5度目の優勝を目指し、女子は2大会5度目の優勝を狙ってスタートしました。期待通り初日から日本チームは最高の出足で、女子は前週日本女子アマを制した飯島早織(茨城・ルネサンス高3年)が好調をそのままキープして「66」。荒木優奈(宮崎・日章学園高3年)も同じ「66」で、2人そろって個人でもトップに立つロケットスタート(馬場咲希は「71」)。2位の韓国、スペインに早くも6打差をつけました。日本勢は気の合ったチームワークをみせてトップを走り、3日目には2位との差を7打差。雨の中、その3日目は荒木が「攻め攻めの姿勢を変えなかった」と6バーディー、ボギーなしのベストスコア「66」でスコアを伸ばし、個人でも3位から首位に躍り出ます。男子は佐藤快斗(埼玉・栄高3年)が「67」でチームを引っ張り、男女ともに一度も首位を譲らぬ完全優勝へ王手をかける勢いでした。

 

個人優勝は成らなかったが、団体戦で日本チームを引っ張った馬場咲希(大会提供)

最終日もゆるぎないチームワークでアンダーパーのゴルフを続けた女子の荒木は「71」。馬場は「69」。「日本女子アマ」チャンピオンの飯島早織が「73」とスコアを落とし通算8アンダー9位としましたが、チーム戦は揺るがない日本。18番では猛追してきた2位米国に1打差に迫られ「手が震えた」という荒木が、その緊迫の中でもフェアウェイをキープして、パーセーブ。米国選手はボギーとして、日本チームの優勝が決まりました。3人中2人のスコアが採用される女子団体戦は、通算34アンダーで2位米国に2打差をつけ2大会ぶりの頂点。個人成績でも世界のトップに立った荒木は「“できちゃった”っていう感じかな」と満足そう。この6月17日に18歳の誕生日を迎えたばかり。前週の「日本女子アマ」で40位と振るわなかったのを、自らの腕でリベンジしてみせました。
馬場は「仲良しのメンバーで団体戦を戦えたのが嬉しかったしありがたかった。初日から1位で、最終日も追いかけるより逃げ切るのが難しかったが、うまくいったと思う。MVPはみんな」と、会心の笑顔で団結力の勝利を訴えました。

 

団体戦Vの男子チーム(左から小川寿興翔、丸尾快央、佐藤快斗、本大志)=大会提供=

男子は佐藤快斗が最終日も「67」で回り、通算15アンダーで個人戦を制し、本大志(もと・たいし 東京・目黒日大高3年)が最終日「70」、通算10アンダー3位に食い込みました。4人中上位3人のスコアで争う男子団体戦も、通算34アンダーと伸ばし、2位カナダに4打差をつける快勝。6大会ぶり5度目の栄冠を手にしました。

この国際試合でスーパープレーをみせた馬場咲希、飯島早織、荒木優奈の“女子ジュニアアマビッグ3”。この秋にはプロテストも控え、いずれは日本の女子プロゴルフ界を支えていく金の卵たちですー。

(了)