国内ゴルフ男女ツアー、開幕は6月以降!米男子は6月11日無観客で再開!欧州では賞金減額か?!

賞金女王の鈴木愛(右)と賞金ランク2位の渋野日向子(右)。今季も開幕が待ち遠しい(契約のPINGのクラブ発表会で)
昨季も1億6000万円超を稼いで賞金クイーンとなった鈴木愛のショット。

新型コロナウイルス感染拡大を受け続ける国内ゴルフツアーは、男子に続き女子ツアーも、ついに5月開幕が消滅です!開幕戦のダイキン・オーキッド以来13戦目のリゾートトラスト・レディス(5月28~31日、静岡・グランディ浜名湖GC)の中止が決定となり、開幕は6月以降にずれ込みました。年間37試合の約3分の1がキャンセルされ、賞金総額ではすでに12億1000万円が宙に浮いたままです。次戦のヨネックス・レディス(新潟)は6月5~7日ですが、これも開催の可否は不透明。男子ツアーはすでに国内第5戦のミズノオープン(5月28~31日=茨城ザ・ロイヤル)までの中止が決まっており、5月国内開幕は消滅しています。一方、米男子は4月16日、新型コロナウイルスの感染拡大で中断している今季ツアーの変更日程を発表。今季ツアーは6月11~14日のチャールズ・シュワブチャレンジ(テキサス州)から無観客で再開。9月4~7日のプレーオフ最終戦、ツアー選手権(ジョージア州)で閉幕します。コロナ騒ぎによる中止は計10試合。こちらも中断が続いている欧州ツアーでは、再開は最速でも7月末と告知。再開されたとしてもあらゆるパートナーに巨大なインパクトをもたらしたとして、予定より低い賞金での実施が濃厚です。

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人工芝のグリーンでニューパターを試す渋野日向子。(PINGの発表会で)

日本女子プロゴルフ協会は来る週、来る週で次々と大会中止を発表する異常な展開に追われています。3月5日開幕だったダイキン・オーキッド(沖縄)から現時点ですでに7試合。さらに5月末のリゾート・トラストまで先々と6試合も大会中止を発表しました。これにより女子ツアーは3月4戦、4月4戦、5月5戦の計13試合連続ですべて中止。シード外選手を対象に、シーズンの獲得賞金で出場優先順位を再決定する年2回のリランキングも、試合数消滅で規定の再構築も迫られそうです。6月になれば選手はじめ、大会関係者、スポンサー、地域社会が納得できる安全宣言が得られるのかどうか。すでに中止になった冠スポンサーはもちろん、ツアーに関与するあらゆるパートナーへのダメージは計りしれません。欧州ツアーでは再開後は、賞金額を減額、規模を縮小して大会を行う可能性が浮上しているという騒ぎです。それもうなずけるコロナ被害といえそうです。

ベテラン上田桃子、昨季も2勝して気を吐いた(19年6月ヨネックスレディスでV)

その欧州ツアーですが、2020年シーズンは昨年12月に開幕。46試合が予定されていましたが、3月上旬のカタールマスターズまで10試合を消化しただけで中断。現在まで16試合が中止または延期で、再開は早くても7月30日からの英国マスターズ(イングランド)という苦しい展開を強いられています。
米ツアー男子も多大なダメージを受けています。すでに4大メジャーは変更された日程が告知されていますが、4月16日には今季ツアーの変更新日程と、来季の一部日程を明らかにしました。それにによると、5月21~24日だったチャールズ・シュワブチャレンジを6月第2週の11~14日に延期してシーズンを再開するというものです。感染拡大防止のため再開から4試合は無観客での実施です。 米ツアーは3月12日ザ・プレーヤーズ選手権の初日終了後にこの大会が中止となり、その後試合が行われていません。約3ヶ月ぶりのツアー再開になります。新日程ではRBCカナディアン・オープンとバーバゾル選手権が新たに中止となり、計10大会がキャンセルされました。試合数減を考慮し、再開後のチャールズ・シュワブ、RBCヘリテージ、ザ・メモリアルについては、例年より出場選手枠を多く設け「144人」とすることを決めているようです。

依然人気の女子プロツアー。今季も見られるのは、いつ?(19年ワールドサロンパス杯)

米ツアーは近年、新しいシーズンは9月に開幕しますが、2020~21年シーズンは9月10日セーフウェイOP(カリフォルニア)で開幕します。ただし前季の全米OPが9月に、マスターズが11月に延期されたため、この2大会が新シーズンの日程に入る異常編成です。従って21年開催の4大メジャーと合わせて、6つのメジャーが来年はポイントレースに影響することになります。コロナ旋風はとんだところにも波及する厄介なシロモノです。それにしても、新日程を発表した米ツアーの思惑通りにツアーが再開できるかどうかです。すべてはコロナウイルスの終息にかかっています。 (了)